はだいろクレヨンはなぜ消えた?改称の真相と現在の呼び方を追う

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はだいろクレヨンはなぜ消えた?改称の真相と現在の呼び方を追う
はだいろクレヨンはなぜ消えた?改称の真相と現在の呼び方を追う
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🎵 はだいろクレヨンはなぜ消えた?改称の真相と現在の呼び方を追う

子どもの頃、お絵かき帳に家族や友達の顔を描くとき、誰もが当たり前のように手に取っていた「はだいろ」のクレヨン。しかし現在、文具店の売り場に並ぶクレヨンや色鉛筆を見渡しても、「はだいろ」と印字された商品は姿を消しています。

昭和から平成初期にかけて定番だったあの親しみ深い色は、一体いつ、どのような理由で姿を消したのでしょうか。長年親しまれた呼び名が変わった背景には、文具メーカーの決断と、時代の変化に伴う価値観の進化が存在します。教育現場や文具業界を大きく動かした名称変更の真相と、現在の動向を掘り下げます。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 要点1:「はだいろ」は特定の色を人間の肌と固定化する差別・偏見への懸念や国際化を背景に、1999年から2000年にかけて大手文具メーカーで一斉に改称された。
  • 要点2:ぺんてるは「ペールオレンジ」、サクラクレパスやトンボ鉛筆は「うすだいだい」を採用し、2005年にはJIS規格の慣用色名からも「肌色」が削除された。
  • 要点3:単一の肌色を押し付けない教育が定着し、現在では多様な肌の色を表現できる多色セットや混色による自由な色選びが主流となっている。

【決定的な理由】はだいろクレヨンが店頭から消えた背景と改称の真相

文房具の売り場から「はだいろ」という表記がなくなった最大の理由は、特定の色を「人間の肌の色」と定義することへの疑問と国際感覚への配慮です。

日本国内における国際化が進み、多様なルーツや国籍を持つ子どもたちが同じ教室で学ぶ機会が増加しました。人間の肌の色は一人ひとり異なり、白に近い肌、黄色みを帯びた肌、褐色の肌、黒に近い肌など多種多様です。それにもかかわらず、明るい薄橙色だけを「肌色」と呼ぶことは、「それ以外の肌の色を持つ人々を排除したり、優劣を連想させたりするのではないか」という人権配慮の視点が浮上しました。

「肌色」という単語自体に悪意はなくとも、幼少期の教育資材において「標準的な肌の色」として固定観念を植え付けてしまうリスクを避けるため、文具メーカー各社は色の名前の変更という大きな決断を下すことになりました。

【いつから変わった?】ぺんてる・サクラクレパス・トンボ鉛筆の文房具改称経緯

クレヨンや色鉛筆の色名変更は、1990年代末から2000年代初頭にかけて急速に進みました。先陣を切ったのは大手文具メーカーのぺんてるです。

ぺんてるは1999年、国際規格や海外展開との整合性を考慮し、該当する色名を英語表記に基づいた「ペールオレンジ(pale orange)」へと改称しました。当時、海外輸出向け商品ではすでに同様の対応が行われており、国内向け商品もこれに統一する形をとった経緯があります。

続いて2000年には、サクラクレパストンボ鉛筆が相次いで改称を発表しました。両社が採用したのは、より直感的でわかりやすい日本語表現である「うすだいだい(薄橙)」でした。サクラクレパスは「クレパス」や「クーピーペンシル」、トンボ鉛筆は学童用色鉛筆などで一斉にパッケージ表記を切り替え、教育現場へ浸透させていきました。

こうした企業の動きを受け、国の標準規格も見直しを迫られます。経済産業省が主管するJIS規格(日本産業規格:JIS Z 8102「物体色の色名」)においても、2005年の改正時に慣用色名から「肌色」が正式に削除され、公的な基準としても「うすだいだい」が標準的な呼び名として定着しました。

「うすだいだい」と「ペールオレンジ」の違い|なぜメーカーで呼び方が分かれたのか

「はだいろ」の代わりとして登場した名前が「うすだいだい」と「ペールオレンジ」の2種類に分かれた点について、疑問を持つ方も多いはずです。この違いは、各メーカーが想定した利用者層と教育的アプローチの違いに起因しています。

「うすだいだい」を選んだサクラクレパスやトンボ鉛筆は、幼児や小学校低学年でも「橙色(だいだいいろ)を薄くした色」という色の構成が直感的に理解できる分かりやすさを重視しました。和名を大切にし、言葉の響きから実際の色味をイメージしやすい点が特徴です。

一方、ぺんてるが採用した「ペールオレンジ」は、「薄い」を意味するペール(pale)を用いた国際標準の色彩表現です。グローバルな色名体系との親和性が高く、英語教育の導入や海外市場との共通化を見据えた選択でした。

呼び名は分かれたものの、どちらも「特定の人の肌」を指すのではなく、「色の客観的な状態」を表す名前に統一されたという点では共通の思想に基づいています。

昭和のクレヨンと令和の文具|「肌色」をめぐる認識の変遷と国際的潮流

昭和時代の日本では、単一民族的な認識が根強く、クレヨンの「はだいろ」に対して疑問を持つ人はほとんどいませんでした。当時のアニメや絵本でも、登場人物の肌は一律にその色で塗られるのが一般的でした。

しかし、世界的な潮流を見ると、アメリカの大手画材メーカー・クレヨラ(Crayola)社では、すでに1962年の時点で「Flesh(人肉色)」という色名を「Peach(ピーチ)」に変更していました。さらに近年では、人種やルーツの垣根を越えて誰もが自分の肌色を見つけられるよう、数十色の肌色だけを集めた特別セット「Colors of the World」を展開するなど、色彩を通じた多様性の尊重が世界基準となっています。

日本国内の文房具における改称の経緯も、こうした国際的な人権意識の高まりと歩調を合わせた自然な進化の表れです。

肌色の現在の呼び方と多様性時代のカラーパレット展開

現在、小学校や保育園・幼稚園の現場では、「肌はうすだいだいで塗りましょう」という画一的な指導は行われていません。子どもたちには「自分の顔をよく見て、好きな色を選んだり混ぜたりして塗ってみよう」と促す指導が浸透しています。

「うすだいだい」や「ペールオレンジ」をベースにしつつも、茶色、黄土色、ピンク、白などを重ね塗りして自分だけの色を作り出す体験が、感性と個性を育む美術教育として定着しています。

文房具メーカーからも、従来の基本12色・24色セットの枠を超え、微妙な肌のトーンを豊かに表現できるグラデーション豊かな色鉛筆やマーカーが販売され、表現の自由を後押ししています。

【はだいろクレヨン】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:肌色クレヨンはいつから名前が変わったのですか?
A1:1999年にぺんてるが「ペールオレンジ」へ改称し、2000年にサクラクレパスとトンボ鉛筆が「うすだいだい」へ変更しました。さらに2005年にはJIS規格の慣用色名からも「肌色」が削除されています。

Q2:なぜ「肌色」という名前が使われなくなったのですか?
A2:人間の肌の色は多様であり、単一の色を「肌色」と呼ぶことが特定の人種や肌の色に対する偏見や差別につながる恐れがあるためです。色そのものの客観的な特徴を示す名称へと移行しました。

Q3:昔買った「はだいろ」表記のクレヨンを使うのは問題ありますか?
A3:家庭内で個人的に使用する分には全く問題ありません。ただし、教育現場などでは多様性への配慮から「うすだいだい」や「ペールオレンジ」といった客観的な色名で呼ぶことが一般的になっています。

まとめ:色の名前が映し出す社会の進化とこれからの文具

長年愛されてきた「はだいろ」という呼び名が消えた背景には、単なる言葉の言い換えにとどまらず、すべての子どもたちや多様な文化背景を持つ人々を尊重しようとする社会の歩みがありました。

「うすだいだい」や「ペールオレンジ」への改称から四半世紀が経過した現在、文房具はより自由で豊かな自己表現を支えるツールとして進化を続けています。日常で使う身近な文具の名前一つひとつにも、時代と共に育まれた優しさと配慮が息づいています。 (出典: は だ いろ クレヨン(Yahoo!ニュース)

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