ホンダCL500は不人気で後悔?実燃費・足つきと失敗しない選び方
1960年代から70年代にかけて一世を風靡した名車「ドリームCL72」のヘリテージを受け継ぎ、現代のモダン・スクランブラーとして誕生したホンダ「CL500」。大ヒットを記録している軽二輪の兄弟車「CL250」や、クルーザー市場を独占する「レブル(Rebel)シリーズ」の陰で、インターネット上では「CL500は不人気なのか?」「買って後悔しないか?」といった検索ワードが散見されます。
しかし、国内外の走行レビューやオーナーの実走データを詳細に分析すると、そうした噂とは正反対の「道具としての極めて高い完成度」が浮き彫りになってきます。本稿では、自動車・バイク専門メディアの取材知見と最新データに基づき、CL250やレブル500との決定的な差異、シート高790mmの実際の足つき性、実燃費、そして大型二輪初心者にとっての真の価値を徹底検証します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 不人気の噂の真相:国内の免許制度(中型/大型の壁)とCL250の爆発的台数による「見かけ上の錯覚」であり、実態は欧州や北米を含め玄人ライダーから絶大な高評価を獲得。
- CL250・レブル500との違い:471cc並列2気筒エンジン(46PS)の余裕あるトルク、アップライトなライディングポジション、ストローク豊かな前後サスペンションによる万能性が最大の強み。
- 後悔を防ぐ選択基準:圧倒的な最高速や見栄を求める層には不向きだが、日常の街乗りから未舗装路の冒険、長距離ツーリングまでを「1台で気負わず楽しみたい層」には最良の相棒。
【噂の真相】ホンダCL500は不人気で後悔する?ネットで囁かれる理由と誤解
検索エンジンで「CL500」と入力すると、サジェストに「不人気」「後悔」といったネガティブなキーワードが表示されることがあります。この現象の背景には、日本特有の二輪市場構造とライダーの心理的バイアスが大きく関係しています。
最大の理由は、「普通自動二輪(400cc以下)と大型自動二輪(400cc超)の制度区分」にあります。日本市場において471ccという排気量は、車検が必要な大型二輪免許区分に属します。「大型免許を取得したのなら、600cc〜1000cc超のリッターバイクに乗りたい」「車検のない手軽さを選ぶならCL250で十分」という二極化の狭間に立たされやすいため、販売台数データだけを切り取るとCL250ほどの爆発的な数字には見えない側面があります。
しかし、海外市場に目を向けると様相は一変します。北米の大手二輪取引データ(Cycle Trader等)では、CL500は平均約6,799ドル前後で活発に取引されており、日常のコミューターから休日のダート走行までこなす「究極のライトウェイト・ツアラー」として確固たる地位を築いています。また、海外専門誌『Total Motorcycle』のレビューでも指摘されている通り、1960年代の原点から続く「軽量車体にオフロードダイナミクスを融合させた自由なスタイル」は、21世紀の合理的なライダーに熱烈に支持されています。
ネット上で「買って後悔した」と語るごく一部の層を分析すると、その大半が「リッタークラスのような強烈な加速感を期待していた」「足つきがレブルと同等だと勘違いしていた」という事前リサーチのミスマッチが原因です。等身大の使い勝手を求めるライダーにとっては、むしろ「これ以上ないベストバランス」として高いリピート満足度を誇っています。

【徹底比較】CL250・レブル500との決定的な違い|スペックと走行フィールの差
CL500を検討する際、最も多くのライダーが比較検討するのが兄弟車である「CL250」と、基本プラットフォームを共有するクルーザー「レブル500(Rebel 500)」です。外観のフレーム形状やエンジン形式から混同されがちですが、その乗り味と得意ステージは明確に差別化されています。
CL250との最大の違いは、搭載されるエンジンの気筒数と出力特性です。CL250の水冷単気筒(24PS)が軽快な高回転のパルス感を楽しむ設計であるのに対し、CL500の水冷並列2気筒(46PS)は低中回転域から極めてフラットで力強いトルクを発生させます。特に時速80km〜100km超での高速道路クルージングにおいて、単気筒特有の微振動に悩まされることなく、圧倒的に疲労の少ない巡航が可能です。
一方、レブル500との比較では「車体姿勢」と「サスペンション設計」が決定打となります。レブル500が低重心で足を前に投げ出すアメリカンスタイルであるのに対し、CL500は視界が広く腰高なスクランブラースタイルを採用。フロント19インチ・リア17インチの大径ホイールと、150mmのストロークを誇るフロントフォークにより、荒れた舗装路や砂利道でも車体が底突きすることなく軽快にいなし切る走破性を備えています。
| 項目 | ホンダ CL500 | ホンダ CL250 | ホンダ レブル500 |
|---|---|---|---|
| 新車価格(税込目安) | 863,500円 | 621,500円 | 836,000円 |
| エンジン形式・排気量 | 水冷並列2気筒 471cc | 水冷単気筒 249cc | 水冷並列2気筒 471cc |
| 最高出力 / 最大トルク | 46PS / 4.4kgf・m | 24PS / 2.3kgf・m | 46PS / 4.4kgf・m |
| シート高 | 790mm | 790mm | 690mm |
| 車両重量 | 192kg | 172kg | 191kg |
| WMTCモード燃費 | 27.9km/L | 34.9km/L | 27.9km/L |
| 主な得意領域 | 街乗り・高速ツーリング・未舗装路 | 都市部コミューター・下道ツーリング | 高速クルーズ・ゆったりとした平坦路 |
【実態検証】シート高790mmの足つき性と実燃費データ|利用者のリアルな口コミ
購入を検討する上で最も現実的な懸念事項となるのが、「足つき性」と「維持費に関わる実燃費」です。公式スペック上の数値と、実生活での使用感にはどのような差異があるのでしょうか。
シート高790mmとライディングポジションの真実
CL500のシート高は790mmに設定されています。レブルの690mmに比べると100mm高く、一般的なロードスポーツモデルと同等の数値です。しかし、シート前部およびフレームの幅が非常にスリムにシェイプされているため、脚をまっすぐ真下に下ろしやすい構造になっています。
身長ごとの足つき目安は以下の通りです:
- 身長175cm以上:両足のかかとまで完全に接地し、膝にも余裕があります。取り回しに不安を感じる場面はほぼありません。
- 身長165cm〜170cm:両足の母指球がしっかりと接地します。車両重量が192kgと大型二輪の中では極めて軽量なため、片足で支える際も車体の重さに振られる心配はありません。
- 身長160cm前後:両足だと爪先立ちになりやすいため、停車時に腰をわずかにずらして片足をしっかり着く技術が推奨されます。不安な場合は純正アクセサリーのローダウンシートやサスペンション調整の検討が有効です。
なお、実際のオーナーから唯一指摘される注意点として、「停車時に足を下ろす位置とステップの位置が干渉しやすい」という点があります。ステップの外側に足を下ろすか、内側に下ろすかのコツを掴むことで、数日のライディングで自然に解消されます。
長距離ツーリングで真価を発揮する驚異の実燃費
国土交通省届出値の定地燃費値(43.0km/L・60km/h定地走行)に対し、WMTCモード値は27.9km/Lとなっています。みんカラやWebike等の実走記録、ユーザーコミュニティにおける集計データを分析すると、極めて経済的な実数値を記録しています。
- 都市部のストップ&ゴー:約23.0km/L〜25.5km/L
- 郊外の幹線道路・下道ツーリング:約28.0km/L〜32.0km/L
- 高速道路(時速80〜100km巡航):約27.0km/L〜30.0km/L
燃料タンク容量は12リットルとやや小ぶりに見えますが、実燃費がリッター30km前後に達するため、満タンでの航続可能距離は300km〜340km超を無理なく確保できます。ロングツーリングでも給油頻度に煩わされることはありません。

一般に知られていない盲点とネットの誤解
CL500の購入前に知っておくべき「カタログスペックには表れない特性」について、メディアの独自取材から浮き彫りになった盲点を解説します。
第一の盲点は、「エンジンの味付けがレブル500とは異なる」という点です。同じ471cc並列2気筒エンジンを搭載していますが、CL500はスクランブラー専用に吸排気系およびFI(フューエルインジェクション)セッティングが見直されています。リアスプロケットの丁数も異なり、低中速域でのスロットルレスポンスがより鋭敏に躾けられているため、街中での加減速やダートでのトラクションコントロールが直感的に行えるよう設計されています。
第二の誤解は、「オフロードバイクとして過度な期待をしてしまうこと」です。CL500はあくまで「オンロード8割・フラットダート2割」を想定したカジュアル・スクランブラーです。林道のフラットダートや河原の砂利道は快適に走破できますが、本格的なエンデューロコースや深い泥濘地、激しい岩場を走るオフロード専用車(CRF250Lなど)とは異なります。最低地上高は155mmであり、底打ちするような激しいアタック走行には適していません。
【カスタムと魅力】アップタイプマフラーと厳選パーツで広がる世界
CL500のアイデンティティを最も象徴しているのが、右サイドに跳ね上げられたアップタイプマフラーです。このスクランブラースタイルをさらに引き立てるカスタムパーツが豊富に展開されています。
マフラーカスタムにおいては、「モリワキエンジニアリング(MORIWAKI)」のショートモンスターマフラーや「SP忠男」のPOWERBOXパイプなどが定番です。軽量化とともに並列2気筒特有の図太い重低音を響かせ、全域でのトルクフィーリングを一段と向上させることができます。
また、ツーリング適性を高める実用パーツも充実しています。ホンダ純正のアクセサリーパッケージである「CROSS STYLE(クロススタイル)」には、ヘッドライトバイザー、ナックルガード、アップフェンダー、ラリーステップが用意されており、よりタフなアドベンチャールックへ変貌させることが可能です。さらに左側専用のサドルバッグサポートとソフトバッグを装着すれば、アップマフラーのスタイルを一切損なわずに十分な積載量を確保できます。

【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
現代の二輪市場において、排気量の数字や最高出力スペックだけを誇示する時代は終わりを告げました。バイクを「自己顕示の道具」ではなく「日々の生活を豊かに拡張するギア」として捉える視点が広がる中、CL500は極めて洗練された選択肢と言えます。
◎ CL500を自信を持っておすすめできる人
- 大型二輪免許の初心者・リターンライダー:車重192kgと取り回しが軽く、足つきも良好。低速トルクが粘り強いためエンストのリスクが極めて低く、安心して大型二輪の門を叩ける。
- 「下道と高速をバランスよく走る」ツーリング派:CL250では物足りない高速合流の余裕と、リッターバイクにはない下道での気軽さを兼ね備えている。
- ファッションと実用性を両立したいライダー:気負ったレザースーツではなく、カジュアルなアウトドアウェアやデニムで街に溶け込みたい人。
▲ 購入に際して慎重な検討が必要な人
- 高速道路での圧倒的な加速力や200km/h超の世界を求める人:46PSの実用重視型ユニットであるため、スーパースポーツのような暴力的な伸びはありません。
- 頻繁に大柄なパッセンジャーとタンデムツーリングをする人:シート形状がスリムなため、長時間の二人乗りには大型アドベンチャーやツアラーの方が快適です。
- 車検費用を一切払いたくない人:維持費を最優先するなら、車検不要なCL250が現実的な選択肢となります。
【cl 500】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:大型二輪免許を取得したばかりの初心者でも扱いやすいですか?
A1:非常に扱いやすいモデルです。車両重量が192kgと大型クラスでは最軽量級であり、アシスト&スリッパークラッチの採用によりクラッチレバーの操作力も非常に軽快です。低回転域のトルクが太く、発進時のエンスト不安が少ないため、教習車からのステップアップに最適です。
Q2:CL250とCL500で迷っていますが、どちらを選ぶべきですか?
A2:走行ルートと用途で判断することをおすすめします。「走行の8割以上が市街地で、高速道路は滅多に使わない、維持費を最小限にしたい」場合はCL250が適しています。一方、「月に1回以上は高速道路を使ったロングツーリングに出かける」「急な上り坂や追い越しでも余裕を持った走りがしたい」という場合は、間違いなく2気筒エンジンのCL500を選ぶ方が長期的な満足度が高くなります。
Q3:車検費用を払ってまでCL500を選ぶ価値はありますか?
A3:十分にあります。年間あたりの車検実費(重量税・自賠責・印紙代等の法定費用)は月額換算で約1,000円〜1,500円程度です。このわずかな差額で得られる「46PSの並列2気筒トルク」「高速道路走行時の振動軽減」「登坂車線での圧倒的な安心感」は、ツーリングの疲労度を劇的に減らしてくれます。
Q4:メルセデス・ベンツの「CL500」と検索が混同されることはありますか?
A4:Web検索上では往年のメルセデス・ベンツ製高級クーペ(W215/W216型CL500)の型式と一致するため中古車情報がヒットすることがあります。しかし、バイクのCL500を探す際は「ホンダ CL500」「CL500 バイク」等の組み合わせで検索することで、正確な二輪情報にダイレクトにアクセスできます。
まとめ:今後の動向と失敗しないための判断基準
ホンダ「CL500」は、スペック至上主義や排気量マウントから解き放たれた、現代の良識ある大人のための万能モーターサイクルです。単なる台数比較や免許区分の形式的な議論から「不人気」という安易なレッテルを貼られがちですが、その本質は「街乗りを軽快にこなし、高速を涼しい顔で巡航し、思い立ったら脇道のダートへ分け入ることができる」唯一無二の道具感にあります。
購入を検討している方は、カタログスペックやネットの断片的な意見だけに惑わされず、ぜひホンダドリーム等の正規販売店で実際に跨り、試乗車でその並列2気筒エンジンの滑らかなパルス感を体感してください。日常の延長線上で自由な旅を楽しみたいライダーにとって、CL500は後悔のない、長く付き合える最高の相棒となるはずです。 (出典: cl 500(Yahoo!ニュース))